設計者上がりの建築コンサルタントブログ

建築コンサルタント、プロジェクトマネージャー、コンストラクションマネージャーの視点

伊東豊雄展

久々にTOTOギャラリー間に行ってきました。 「伊東豊雄展 台中メトロポリタンオペラハウスの軌跡2005-2014」 を見るためです。

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展示会のチラシです。 IMG_5065

最終日間近ということもあって訪問者が多かったです。

ギャラ間は素晴らしいですね!展示内容の写真撮影がOKなのです。

写真の他に、たくさんの模型が展示されています。やはり特殊な形態・空間を有する建築のために沢山の模型が制作されたんですね。

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写真パネルの谷、基本設計図書や実施設計図書の製本もあって面白かったです。台湾は中国語でも繁体文字なんですね。 IMG_5058 IMG_5059

屋外テラスには構造体のモックアップが、 IMG_5062 IMG_5060

上階に上がりますと、ヘッドマウントディスプレイで工事中のオペラハウス空間の中に没入することが出来ました。三半規管が弱いと酔っちゃうかもしれません。 IMG_5061 あとは30分程の記録映画の上映が行われていました。

その映画の一コマで、台湾のゼネコンの現場監督のインタビューでの言葉にちょっとウルッときました。 「外部足場が外れた時に私は感激で涙が溢れました。また、別の日に妻とこの現場の前を通った時に、今度は妻が涙を溢しました。私が毎日遅くに帰宅していた理由をこの外観を見て初めて理解したのです。」(意訳ですが、、)

どんな立派な設計でも設計者一人の力では実現は不可能です。 一致協力してくれる人たちがいてこそ良い建築ができるものなのですね。

IMG_5073展示案内資料はザハ展に比べて見やすかったです。

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エマージング・グリッド(生成するグリッド)」のシステムで空間と構造体を構築しているこの建築は単に見た目の造形美を求めた建築とは一線を画しています。

コンペ案を見た時から、とてもわくわくするような空間体験が出来そうな印象でした。但し、外観の印象はなんとも野暮ったさを感じましたが、実物を見ないで判断はできません。台中に行かなければ!実物を見て空間体験したいと思える建築です。